顎関節症には
「あごの関節や咀嚼筋の痛み」
「あごの関節から音がする」
「口が開かなかったり、まっすぐ開けられない」といった3大症状があります。
日本顎関節学会では下記のように病態分類(2013)しています。
Ⅰ型:咀嚼筋痛障害
Ⅱ型:顎関節痛障害
Ⅲ型:顎関節円板障害
a:復位性
b:非復位性
Ⅳ型:変形性顎関節症
註1:重複診断承認する
註2:顎関節円板障害の大部分は関節円板の前方転位、前内方転位あるいは前外方転位であるが、内方転位、外方転位、後方転位、開口時の関節円板後方転位を含む
註3:間欠ロックの基本的な病態は復位性関節円板前方転位であることから、復位性顎関節円板障害に含める
また顎関節症とかみ合わせについては学会では2010年に以下のような指針を示しています。
「顎関節症患者において、症状改善を目的とした咬合(かみ合わせ)調整は行わないことを推奨する。」
上記の指針の根拠になったものは数々の報告によるものです。
「かみ合わせは顎関節症の発症に関係がない」
一方、「咀嚼筋痛・顎関節痛・下顎頭変形によって下顎の位置が偏位しかみ合わせも変化」
ということは、「顎関節や咀嚼筋の痛みが改善するまでかみ合わせの調整や歯のかぶせも
の・入れ歯といった補綴(ほてつ)治療はおこなうべきではない」
ですが、結局のところかみ合わせ(咬合)治療ができないと顎関節を治すことはできないのです。